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三つ子ちゃん
鈴木 道子先生
教会長先生の胃カメラ検査に付き添ったあと、もう少し休んでから帰る方がい いと思って、すいている待合の場所を探しました。座った所は小児科のそばでした。そこへ 、ふたり用のバギーが来ました。双子ちゃんだなと思ってママさんを見ると、もうひとり抱っこ紐で抱かれています。
三つ子ちゃんでした!
ひとりの子が泣き出しました。ママはミルクを哺乳瓶に入れて飲ませようとしますが泣きやみません。そしたら、となりの子も泣きはじめました。
「何か手伝うこと ありますか?」と思わず声をかけました。
「その子をあやしてくれませんか」とママが言います。私は昔ながらの『いない いないばぁ』をしましたが、ますます大声で泣きます。「抱っこしても
いいですか?」と私。「抱っこ大好きなんです」とママ。そっと抱き上げると、大きな目で 「あんただれ?」と言わんばかりに私をまっすぐ見つめる赤ちゃん。すぐに泣きやんで、ご機嫌になりました。もうひとりの子も別の人が来て、抱っこしてもらって泣きやみました。何かそのあたりは赤ちゃんを囲んで柔らかい雰囲気が漂(ただよ)いました。
そのママは「今6カ月です。動き出したらもっと大変でしょうね」と言いながら、名前を呼ばれ診察室へバギーを押して行きました。
茶髪セミロングの若いママ!その後ろ姿に、私は心の中で 天地書附を唱えながら、頑張れ とパワーを送りました。
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